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      皆様こんにちは!いつも研究会にご参加いただきましてありがとうございます。
会長の土井英史でございます。久しぶりにホームページの記事を書くことになりました。と、言っても私がさぼっていたわけではなく、役員が順番にホームページの記事を書くことになっているので、役員の人数から考えて“数年に1回”記事が回ってくると言うことになるわけです。
    さて、今回の開催は2月23日(土)でしたが、492名の参加者の皆さんにお集まりいただき本当にありがとうございました。いつもながら、皆さんの仕事に対する情熱に敬意を表したいと思います。皆さんは凄い!!
 
     
 
 
 
     
 
それに加え研究会を盛り上げていただいていますのは企業展示です。今回は37社(病院ブースも含みます)の展示をいただきました。企業の方々本当にいつもありがとうございます。いつも本当に助かっております。今後ともよろしくお願いいたします!!
 
     
 
また、今回の展示はいつもと違い一つ特徴がありましたが、参加された皆様お気づきになりましたか?それは展示ブースとして『“病院”の看護師募集ブース』が出ていたことです。これは私の発案により現実化したことですが、諸外国の学会などに行きますと当然のごとく病院看護師募集ブースがありそれをまねたものです。聞くところによりますと、看護師募集を雑誌などに依頼すると募集広告はかなり高価らしく、それに比べれば研究会の展示ブースは安価ですし、そして何よりも地元で看護師を探すことができ、とてもメリットがあると思いますね。病院のご担当された方も、何名も募集要項をとりにこられかなり効果的だったとお話をされておられましたよ。今後はもっとこの病院看護師募集ブースを広げていきたいと思いますので、皆さんの病院でご興味のある方是非人事課の方へお進め下さいね。待ってま~す!
 
     
 
前置きがながくなりましたが、研究会内容をお話しましょうね。 今回の総合司会は中村さんです。(右写真)司会を担当してくださることが多いので“お手の物”というところでしょうか。ところが、残念ながら今回をもちましてご本人のお申し出により中村さんは役員から外れることとなりました。ご苦労様でした。
   
   
今、大阪の研究会では、プログラム委員を構成しまして、そのプログラム委員が研究会の冒頭に挨拶をすることとしています(会長がいつも“しゃしゃり出ない”システムとなっています。良いでしょ!)そこで今回は山本さんが挨拶をしてくれました。山本さんご苦労様です。なかなか決まってますよ。うん。
 
 
     
 
大阪の研究会は、基礎講座(大阪2回、奈良1回、和歌山1回)以外に、年3回開催されますが、年度最後の研究会は、皆さんが色々と取り組まれたことをご披露いただく“研究発表”に午前中は時間を割くことにしています。 座長は一ノ瀬さんと北島さんです。演題数が多いのは研究会としては嬉しい悲鳴ですが、実は時間内に終了させるのは座長としてはいつも“ヒヤヒヤもの”なんです。見事なハンドリングでしたよ。ご苦労様でした。  
 
 
 
  この様々な研究発表を聞くことで、参加者の方々もアイディアをいただくかもしれませんし、また、仲間が“頑張っている姿”は自分自身も“元気がでる”カンフル剤として効果抜群ですよね!研究発表された内容を一つづつ記載すれば良いのですが、大変長くなりますのでご発表のお名前(敬称省略させていただきますご容赦ください)と、その時の写真(折角の晴れ姿ですので…)および演題名だけでご勘弁いただきます。ご発表になられた方々ご苦労様でした。深謝。  
     

img研究発表

 
1.
 
「第四級アンモニウム塩含浸および低濃度エタノール含浸クロスの血液・微生物に対する除去力評価」
大阪大学医学部附属病院 材料部 斎藤 篤
 
 
     
2.
 
「標準化された汚染モデルによる他施設間での洗浄性評価結果について」
クリーンケミカル株式会社 藤田 敏
 
 
     
3.
 
「バックバブルマスクの洗浄への取り組み」
日本ステリ株式会社 大阪支社 山下 剛
 
 
     
4.
 
「眼科におけるプリオン対策 ~眼科手術器材の洗浄とトレサビリティ~」
医療法人吉徳会 あさぎり病院 手術室 森元 康子
 
 
     
5.
 
「滅菌器材の使用期限をカエル! ~時間管理から事象管理にむけて~」
大阪市立大学医学部附属病院 中央材料室 正松本 悦子
 
 
     
6.
 
「感染ベストプラクティスの追跡調査を行って」
東生駒病院 リハビリ病棟 坂本 恵理子
 
 
     
7.
 
「内視鏡室での感染対策の取り組み(続編)」
光陽会 関田病院 外来 豊田 清
 
 
     
8.
 
「数字から教わる清掃方法 ATP測定用試薬を用いた清掃改善を試みて」
大阪市立大学医学部附属病院 中央材料室 普喜 幸恵
 
 
     
9.
 
「環境表面に付着した汚染物除去の効果的な方法を検討」
株式会社エフエスユニマネジメント事業管理部 人事育成教育担当 久保木 修
 
 
     
10.
 
「雇用形態を超えたチームでの中材業務を考える」
日本ステリ株式会社 大阪支店 久保 誠
 
 
     
11.
 
「新中央材料室の紹介」
徳島県立中央病院 中央材料室 福本 浩子
 
 
     
12.
 
「中材研究会の学びを活かした病院機能評価Ver.6.0の受審を終えて」
大阪市立大学医学部附属病院 中央材料室 花房陽子
 
 
     
13.
 
「新開発した香り付手指消毒剤の患者の反応 ~患者アンケート調査より~」
りんくう総合医療センター 大野 博美
 
 
     
     
 
最後の発表終了後、演者の皆さんには壇上へ上がっていただき、参加者の方々が質問のある演者のところへ行って壇上で質疑応答を行います。これなかなか効率的なんですよね。いくら大阪の研究会と言え、大きな会場のマイクの前で質問をすることができない方々には頗る好評です。  
 
     
  と、午前中のプログラムはここまでなんですが、ホームページご覧なられた方々、ちょっと疲れましたかね?でも、全てが素晴らしいご発表で削除できませんでした。ご勘弁ください。 ここで、昼食、医療機器展示の時間となりますが、大阪の研究会では、できるだけ多くの展示ブースをご覧いただきたいので“スタンプラリー”を開催しています。何度か前の記事にも記載がありますが、とにかく展示ブースに行けば、企業の方にスタンプを押してもらえ、展示企業の90%を集め、研究会の最後に当選番号を発表するというシステムです。どうです皆さん、これ素晴らしいでしょ!参加者、展示企業、研究会の皆の利益が一致していますのでいつも大変盛り上がりますよ。  
 
 

imgトピックス

 
  「京都タオル帽子の会の活動と紹介 ~がん患者と家族に寄り添う~」
京都タオル帽子の会代表  大西房子
 
     
 
 さて、ここから午後のプログラムですが、大阪の研究会ではプロフェッショナルとして滅菌や感染対策のことを知り、自施設で展開していただく為に毎回新しい情報や基礎的なことをプログラムに盛り込み皆様と共に学んでおりますが、その中でも“社会性”も重視して、人として知っておかなければならないことや、知っておきたいことを“トピックス”としてプログラムに盛り込んでおります。今回は『京都タオル帽子の会の活動と紹介 ~がん患者と家族に寄り添う~』と題して、京都タオル帽子の会代表の大西房子さんにお話しいただきました。  
 
     
  まずは何と言っても大西さんの“志”が素晴らしいと思いました。人間生まれてきたからには何かの役に立ちたいと思うものです。ましてや大西さんは看護師でもあったわけですから、現役時代に既に多くの方々を助けてこられたと思います。しかしながら、現役引退後もその“人のお役に立ちたいという熱意”が冷めることもなく、模索していたところ今回のタオルで帽子を作成し、がん患者さんのお役に立つことに行き当たっただと講演を拝聴していて思いました。本来なら『そんなこともできるんだなぁ』と感じるだけの人間が多い中で、それを実行に移し背伸びせずに、ご自分でできることをコツコツと積み上げられることで、それに賛同する仲間も増えて、がん患者の悩みである脱毛の悩みを、タオルで帽子を作ることで解決されてきたんですね。参加者の方々の心にきっと響いたと思います。この活動にご賛同される方々は是非一度ご連絡をしてみてくださいね。  
     

img講座

 
  「なぜ、どうして、なるほど”講座 Part 1 『“汚れを落とす”とは』」
花王プロフェッショナル・サービス㈱ C&Sシステム開発部 学術グループ グループリーダー 北野 信子
 
     
 
続いて、今回のプログラムから新企画としまして『“なぜ、どうして、なるほど”講座』を企画しました。これは日頃から使用している様々なアイテムに関して、時間の許す限り分かりやすく理論のお話しいただき、その理論を学ぶことで日頃の業務の疑問や、その解決にお役に立てていただき、さらに“理論”と“実践”の『化学反応』による業務改善に結びつけていただこうという講座です。そこで、第1回目は花王プロフェッショナル・サービス㈱ C&Sシステム開発部 学術グループリーダーの北野信子さんに『“汚れを落とす”とは』という演題名でお話しいただきました。  
 
  講演内容は期待通りの分かりやすい内容であり、ビデオも用いていただきましたので参加者の方々も、汚れを落とす方法として“なるほどな”とご理解されたのではないでしょうか?中材の業務でも汚染された器械・器具を、汚染されていない器械・器具へと仕上げる除染工程が最も難しいとされていますので、是非今回の講義内容を活かして実践に結び付けていただきたいと思いました。  
     
  さあ、いよいよプログラムの最後で、今回も私が“トリを務めさせていただく”ことになりました(私の年代のNHK紅白歌合戦で言うならば、北島三郎か和田アキ子かという感じですね。古っ~!)  
     

img教育講演

 
  『これからの実践現場に必要な感染対策』~全国の病院のラウンドから得た知見~
特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長  土井 英史
 
     
   
     
 
研究会では感染対策や滅菌に関わる新しい情報をいつもご提供させていただくことが多いのですが、今回は、年間180本講演をしている病院訪問の背景から(たぶん日本で一番多くの様々な病院を見ていると思います)、『これからの実践現場に必要な感染対策 ~全国の病院のラウンドから得た知見~』と題して、今の日本の病院での感染対策に何が足りないのかをお話させていただきました。もちろん病院間ではかなりの格差が生じていますので、お話を聞かれた方々の中には『その話は何度も聞いたし古いよ~』と思われた方々もいたかも知れません。しなしながら、返して言えば、それが今の日本の現状でもあるということも知っていただきたかったんです。人の命の重さは普遍的で変わらない筈なのに、それを取り扱っている医療機関、医療従事者側が普遍的でないことは、私は大変大きな問題だと皆さんにお気づきいただければと、お話したことの意味が少しはご理解いただけたのではと思っています。

相変わらず、演台から離れ“できるだけ皆さんのお近く”でお話をさせていただきました。
 
 
 
 
 私のお話も終了し、皆さんお待ちかねの“スタンプラリー”当選者の発表(講演などを聞いている時よりも真剣ですよね!?)と、商品引き渡しを受付のあるロビーで行い、今回の研究会は終了しました(一日で最も盛り上がる瞬間ですよね!!)。  
 
     
 
景品のあたった方々、おめでとうございます。あなたへの1日頑張られたご褒美ですよ!  
 
     
  次回、研究会は、第127回で2013年6月15日(土)です。現在決まっていますのは、ドイツ チュービンゲン大学の中央材料室部長のトニーザネッティーさんにお越しいただき、“企業側”でなく“実践者としての立場”で、ドイツのお話をしていただくことを予定しております。その他、盛りだくさんのプログラムを準備しておりますので、滅菌だけでなく感染対策にもご興味のある方々をお誘い合わせの上、是非ご参加くださいますようよろしくお願いいたします。それではまた皆様、研究会会場でお会いしたいと思います。  
     
  以上