2010年3月20日(土)開催
第117回研究会報告
写真 展示風景
参加者とメーカーの方々とがコミュニケーションがとれる絶好の場ですね。
今回は13題ものご発表をいただきまして、演者の皆様ありがとうございました。また、ご発表後に演台上で参加者の方々のご質問に熱心にお答えいただきましてありがとうございました。
忙しい中ご発表に費やされた時間を考えますと頭が下がりますと同時に、皆様の日頃のご努力に敬意を表したいと思います。
午後の最初のプログラムは、トピックスとして『がんになっても笑顔で育つために!~小児がん治療中の子どもと家族のために“夢の病院”設立を目指して~』と題して、国立病院機構大阪医療センター 小児科 楠木重範先生にお話をいただきました。
この活動は、NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスを設立して理事長として精力的に活動していることを、研究会参加者の方々に知ってほしいと思い先生を招聘しました。私自身も看護学生時代(約30年前のことですが)に、ある白血病の少年と出会い、家族とも離れ、友達とも会うことができず、幼い命の灯が消えるのを経験しました。私にとっては初めての経験でとてもつらく、悲しい出来事として今でも鮮明に記憶に残っています。そこで、メディアでチャイルド・ケモ・ハウスの活動を知り感銘を受けたのです。そして、今回研究会で参加者の皆様にもこの世界を“知っておいて欲しい”と思い講義をしていただきました。もちろん病はこれだけでなく、もっと色々なハンディと日々戦っている患者さんやご家族もいるでしょう。研究会は滅菌のことや感染対策のことをとらえる会ですが、医療人として、人間として知っておいて欲しいことは、この研究会のトピックスとして今後もとらえていきたいと思っておりますので、是非皆様からも情報をお待ちしております。
報告としては、特定非営利活動法人日本感染管理支援協会が主催します“米国感染管理研修”に2009年10月ご参加いただきました大阪府立泉州救命救急センター感染管理認定看護師の大野博美様に研修内容とそれから得たものを短い時間でしたが分かりやすくご報告していただきました。この研修は2010年も開催します。6月に英国ロンドン、10月に米国ホノルルです。詳細は特定非営利活動法人日本感染管理支援協会ホームページ(http://www.jicsa.net)でご覧ください。大野さんもお話しされておりましたが勇気を持って参加すれば、それだけのメリットは必ずありますよ。皆さんのご参加を心よりお待ちしております。
プログラムの最後は私の教育講演で『手術器械の包装(パック、ラップ、コンテナ)方法と注意点』と言うことでお話しをさせていただきました。日本では洗浄方法、滅菌方法に特化した講演やセミナーおよび出版物はたくさんありますが、滅菌された器械・器具は使用時に“最高のパフォーマンス”を出さなければならないことを考えると、全ての工程で『質保証』がなされてこそ得られるものですね。その意味でも洗浄方法、滅菌方法だけでなく全ての工程での質について今後も研究会でお話しをしようと考えています。今回はその一部分をお話しさせていただきました。資料は研究会にお問い合わせいただけばテキストが購入できますので必要な方はお買い求めください。
以上、私見も含めまして色々とレポートしてみました。
次回研究会第118回は6月19日(土)ですが、次回より会場が変更となりまして『大阪国際会議場 グランキューブ』となります。参加者の皆さん、メーカーの方々、くれぐれもお間違いのないようにお越しください。第118回も盛りだくさんの内容を企画しております。それではまたお会いできることを楽しみにしております。