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令和元年6月1日(土)大阪国際会議場
 
     
  これまでの「基礎講座」を年3回のプログラムに盛り込み、継続的に情報の共有化と実践現場の問題解決を図る研究会として、以下の4部構成でした。  
 
 

滅菌周辺業務<基礎知識と理論>

 
株式会社エムエス 村田昭夫先生 「ウォッシャーディスインフェクター」
WDの特徴は1.熱消毒による香水準消毒、2.ジェット水流噴射洗浄方式、3.有機物などの汚れが落ちづらくなることがない等、他3項目の特徴もあり洗浄消毒が可能です。また、ISOのAo値の意味を解りやすく講演して頂き、日常り洗浄について考え、質向上のためどのようにすべきかなど業務に活かせる内容でした。
 
サラヤ精機株式会社 城之内幸宏先生 「超音波洗浄」
超音波洗浄機の構造、基本動作、洗浄原理、使用時の注意点を詳しく講演して頂きました。キャビテーション効果を十分に発揮するためのバスケットの注意、エアロゾルが発生するため蓋をして運転する事等、明日からでも実行できる事柄を教えて頂きました。
 
三浦工業株式会社 高橋裕一先生 「減圧沸騰式洗浄」
従来、形の異なる様々な機器すべてを洗える洗浄機がなかったため、洗浄方式の異なる洗浄機を使い分けるか、あるいは洗浄ができないものは作業者が手洗いをしていた。この問題解決のため、空気と温水の沸騰を利用し洗浄槽へ入れるだけで洗浄できる、減圧洗浄機の開発と、その特徴と原理についての講演でした。新しい洗浄機でとても興味を持って聞かせて頂きました。
 
花王プロフェショナルサービス株式会社 日置祐一先生 「界面活性剤の科学」
界面活性剤は乳化、浸透、分散の機能を持っていることを再認識し、WDではアルカリ洗剤、浸漬には酵素入洗浄剤との組み合わせですが、その意味を教えて頂き業務を見直す機会になりました。また、バイオフイルムや洗浄効果の写真を見せて頂き、一目瞭然で分かりやすく講演して頂きました。
 
     
 
 

感染対策<基礎知識と理論>

 
Q&M Halyard Japan 合同会社 栗原洋子先生 「個人防護具」
基本的な個人防護具を使用する目的から正しい着用の仕方、脱ぎ方の講演をしていて頂きました。また、防護具毎のバリア性、N95マスクはレスピレーターであるとの認識、防護具の性能も教えて頂き、現場で効率良く無駄の無い使用を考える講演でした。
 
りんくう総合医療センター 大野博美先生 「ワクチン接種」
病院職員に予防接種を勧められる理由として、自分を守る、患者や職場の同僚に感染症をうつさない、感染症を発症して欠勤し業務機能を低下させない、があります。B型肝炎ワクチン、インフルエンザワクチン、麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘のそれぞれのワクチンについて講演頂きました。講演を聞いて自分自身が感染症にならない、感染源にならないようにと再認識しました。
 

特別講演

大阪大学医学部附属病院教授 高階雅紀先生 「滅菌供給業務の品質~私達は何を目指すべきか~」
滅菌供給業務の可視化、見える化、見せる化の重要性、滅菌技士の育成と今後の展望を広い視点での講演でした。医療機器学会の今後の活動や、洗浄評価ガイドラインから医療現場の滅菌業務の質を上げることを目指していく事を1時間の長時間にわたり、目指しすべき滅菌業務について考える機会を頂きました。
 

教育講演

NPO日本感染管理支援協会理事長 当研究会会長 土井英史先生 2019年4月開催AORONおよび5月開催IAHCSMMの話題
今回もAORN滅菌ガイドラインの変更点、手術室の健康問題で見過ごされているもの、インプラントの除染方法、軟性内視鏡の問題点、サージカルスモークの問題など、日本ではまだ大きく取り上げられていない話題の情報を、どこよりも早く収集して講演して頂きました。いつものように迫力のある講演で、楽しく聞かせて頂きました。

多数の皆様に参加して頂き、各種洗浄方法と各種機器、職業感染対策の身近な話題、私達の業務について心底考え、外国の情報も盛り込まれ、多岐に渡っての研究会でした。 質問コーナーにも多数来て頂きました。対応した私達にとりましては、少しでも業務改善などに繋がればと常々考えています。またのご来場をお待ちしております。
 
 
Q&Aコーナー
 
講演会場
 
 
     
     
  以上